Adobeのサイトに、インタビュー記事が掲載されました。
「美大の先生に聞いてみよう!イマドキのデザイン教育(第二弾)〜佐藤好彦氏にきく〜」
いろいろなテーマを話せて、とても楽しいひとときでした。
なかで、インフォメーションアーキテクチャに関するあたり、
少し、補足しておいたほうがいいかなと思ったので、
補足してみます。
表現すべきことを階層構造で表現するといったときに、
どうしても複雑化してしまうということが多いのです。
情報を提供する側は、その全体像が見えているので、
全体像を正確に描こうとしてしまう傾向があります。
ところが、サイトに訪れるユーザーには、
実際のところ、全体像など、どうでもいいことの場合が多いのです。
自分が求めていることの回答さえ得られればよいわけです。
そこの格差をどう埋めるかというところが
むずかしい部分です。
インフォメーション・アーキテクチャ、
つまり、情報を建築をモデルとして捉えて、
構造を構築していくという考え方には限界もありますし、
ITにおける情報構造は、本来もっと柔軟で動的なものです。
そのためにハイパーテキストという概念が生まれたわけですし。
情報と情報の関係を、
もっと柔らかなものととらえて、
シンプルにしていくということが、
必要なのではと思っているのです。
建築をモデルにしたような情報の構造、
紙の上に描けるような構造
というものを超えたものはあるし、
だからといって複雑なわけじゃない。
本来、脳ってそういうものじゃないかな
と思ったりするわけです。