日本的

オリンピックのサッカーは、日本対オランダ。
オランダは、ほとんど動けなくて、良くなかった。
日本のディフェンスラインに注目して見ていると
試合中、一度も、きちんと揃っていない。
揃えようというそぶりもないし、下がりすぎている。
その部分に関しては、なでしこの方がまとまっている。
上から写真をとって、アーセナルのベンゲル監督に見せたら、
どちらが負けたかを一瞬で言い当てるだろう。

組織は無茶苦茶な状態だが、
個人の能力でなんとかまとめていた。
特にボランチの細貝が、穴を埋めていたように見える。

この3試合で、森本→李→豊田と
うまく行かなかったFWを順次あきらめて変えてきた。
他のポジションも、なし崩しに変更されてきた。
監督は、いったい何がしたかったのだろう。
まったくポリシーが感じられなかったが、
結果的に、3試合目は、一番まともだった。

この組み合わせで負けるのは仕方がないし、
決定力不足というほどチャンスを作れていないのだけど、
最後まで、ディフェンスの形を作れなかったのは
プロのチームとしては異常だろう。
井原がコーチからはずされてしまったのも、
このあたりが原因だったのか。
それは、プロが見ればすぐにわかることで、
そのまま、北京まで来てしまったというところに、
危機を感じながら、何もしないで来てしまった
年金問題と同じような、日本の官僚的な体質を感じてしまう。

マスコミがいっているほど、個人の能力の差は感じなかったし、
「チーム」というレベルになっていない状態で、
個人はかなりがんばったと思う。
あれだけディフェンスラインが下がっていれば、
走る距離が長すぎて、途中でばててしまうのは当然だろう。