デザインすること、しないこと

Windows Media Photoという画像形式が
発表された。
圧縮効率がよく、
8ビット以上の情報を記録でき、
デジカメのRAWデータの情報を
記録することもできるらしいが、
はたして普及するのだろうか。

ナップスタージャパンが
秋に定額制の音楽配信を開始するらしい。
ネット接続からはじまって、
音楽やビデオなど、
時間的なものは、
24時間、365日以上あっても
意味がない。
きちんと配分する仕組みができれば、
時間的なコンテンツは、
最終的には定額になっていくだろう。
そういう仕組みができて
気軽に視聴できるようになれば、
正しい仕組みであれば、
質の高い作り手にとっては
メリットになるはずだ。

問題は、
「サービス開始時には洋楽/邦楽をあわせ150万曲」
の内容。
聞き逃していた古いジャズなんかを
気がねなく、まとめ聴きできたり
聴き比べられたりするとうれしい。
定額になることで、
1回しか聴かないかもしれないものを
手軽に聴けるのがいいと思う。
そこから好みが広がる可能性もある。
そういう意味ではストリーミングでもいい。

「美しい景観を創る会」などというところが、
「悪い景観100景」というのを選んでいるらしい。
香港にあった九龍城のようなのがあったら、
それは悪い景観なのだろうか?
六本木ヒルズのようなところと、
ゴールデン街のようなところと、
街としてどちらが価値があるのか。

デザインをする立場からすると、
整然と計画されたものを美しいといってしまう
その気持ちはわからないこともない。
しかし、街というのは、それだけでは不十分であり、
むしろ、一人の人間の頭脳から出てきたものではない
というところにこそ
街の価値があるように思うのだ。
新宿のネオンだって、
誰か一人の意図で作られたのではなく、
無数の様々な欲望などが集積して
結果的にああなってしまったところが、
他の文化の人や、他の時代の人からみたら
とても貴重なのではないか。

街には、そこに住む人の生活があるのだし、
それを学者がチラッとみて、
景観が悪いなどと文句をつける必要はない。
もし、文句をつけるのなら、
景観が悪くなった原因そのものに
目を向けるべきだろう。