やわらか戦車

「やわらか戦車」itmediaに紹介されたりして、
サーバーがダウンしたらしい。
構成も素晴らしいし、
面白いだけではなくて、
まさに「やわらかな」メッセージ性がある。

ちょうど、少し前に
「ロングエンゲージメント」を見ていたので、
itmediaのインタビューで作者が言っていた
「人間のやわらかさ」というのが、
よくわかる気がした。

「ロングエンゲージメント」は
「アメリ」の監督・主演のコンビで
撮られていて、物語はあいかわらず
淡々と、飄々と進むのだが、
戦争のシーンが非常に凄惨なのだ。
主人公の彼氏は、
爆弾で吹き飛ばされた味方の兵士の
内臓にまみれてしまったりする。

そのなかで、「突撃!」といって
一歩立ち上がる兵士たちが、
その瞬間に撃たれていく。
梱包用のプチプチを潰すみたいに、
ごく簡単に。
その時の「一歩」というのは、
どういうものなのだろうかと
考えてしまった。
今、ぼくらが歩いているのと同じ「一歩」。
でも、とてつもなく重い「一歩」。
一つの内的世界が消える「一歩」。
しかし、そんな重さすらもない「一歩」。

そんななかでも、
淡々と生きていくしかないというところを
きちんと見せているのが、
映画としては素晴らしいと思ったのだ。
お奨めはしないけど。

今まで、映像というのは
ある長さがないと商品価値を持てなかった。
90分ないと映画館で上映できないとか。
「やわらか戦車」のように、
短くて楽しめる映像が(Flashだけど)
価値を持つようになるのは
いいことだと思う。

podCastでFlashに対応してくれればいいのに。
今でも書き出せば可能だけど。