ダヴィンチ展(レスター手稿)

六本木ヒルズにレオナルド・ダ・ヴィンチ展にいく。
会場に入ると、
レスター手稿の内容を実物で見せていて、
わかりやすく面白い。

レスター手稿の実物の部屋は暗く、
照明を当てる時間を制限しているため、
順番に少しずつ光があたる。
これがかえって、ページが闇のなかから
浮き上がってくるようで、美しく見える。
しかし、文字ばかりのページも多く、
すべてが面白いというわけではない。

最後に裾分コレクションの展示。
裾分教授の西洋美術史の授業は、
大学のすべての授業のなかでも、
最も眠い授業だったが、
研究者としてはきちんと仕事をしていたのかと思う。

一度、外で食事をしてから、
森美術館を見ようかと思ったら、
一度降りたら、再入場は不可とのこと。
ギャラリーと美術館で入り口が分かれているのに
なんとも不可解。
しかも、なかではほとんど何も食べれない。
仕方がないので、そのまま展望台へいくと、
今度は、火曜日は森美術館は5時で終了なので、
もう入場を閉め切るというアナウンス。
また、仕方がないので、森美術館に急ぐ。
チケットを買ったときに言ってくれればいいのに。

森美術館では、「杉本博司:時間の終わり」を見るが、
かなりむかついていたせいもあるのかもしれないが、
まったく感心しなかった。
技術はとても高いが、アイディアがどれもとても陳腐。
ジオラマを撮ったり、蝋人形を撮ったり、
何もない海、劇場、ぼけぼけの写真など、
人と違うことをしないと写真を撮れないのか。
写真ってそういうものじゃないだろう。
それを高い技術で撮影しているところに、
なんとなく、ばかばかしさを感じた。
印刷で見ている時は、結構好きだったのだけど。
見る側の気分の問題も大きいとは思うが。
六本木ヒルズの運営は、おかしい。
人間を大切にしていないし、
美術と向き合うという空間や時間を
大切にしていない。
六本木ヒルズには文化がないと断言する。

美術館の外にでると、
夕暮れになってきている。
展望台で、日が暮れていくのを眺めているうちに、
怒りも収まってくる。
夕暮れという時間は、じっと見ているとほんとうに美しい。

日が暮れて帰ろうと思い、下に降りると、
都市に関する展示がある。
入ってみると、マンハッタンや東京のジオラマ。
航空写真をもとに建物を一つひとつ
紙で作ってある。
googleサテライトの立体版という感じ。
かわいらしく、緻密。
また、押井守監修の映像が2点。
東京を川と空から眺めた映像。
結局、これが一番面白かったような気がする。
久留米ラーメンを食べて帰る。