みんなが希望することなんて、実はだれも望んでいない

楽天がTBSに示した提案は、Gooのニュースによると
〈1〉楽天グループ3000万会員の基盤を活用して「見たい番組」情報を提供
〈2〉TBS番組や広告を視聴することで、買い物に利用できる楽天ポイントを付与
〈3〉ブログを活用した視聴者同士のコミュニケーションの拡大
というようなものらしい。
当然、これで全部なわけはないのだが、
世界的なメディア企業が作れるような提案とは思えない。

ライブドアの時にも思ったのだが、
見たい番組をアンケートで聞くと、
いい番組を作れると本気で思っているの?

ビジネスは様々な状況を想定して、
「想定の範囲内」に物事を進めることが必要だろう。
しかし、クリエイティブなことは、
アンケートをとって、みんなの希望どおりになればよい
というものではない。
むしろ、誰も予想できないような結末が望まれているし、
そこにこそ感動が生まれる。
みんなが希望することなんて、
実はだれも望んでいないのだ。
ストーンズやサザンの新譜は「想定の範囲内」かもしれないが、
少し前のベックやジョー・ジャクソンなどは、
想像の範囲を越えてくれるからこそ魅力的だった。

それでは、ビジネズであり、クリエイティブであるデザインはどうするか
そのバランスがむずかしいのだ。