山伏

仕事がまだ終わっていないが、
世田谷美術館の「祈りの道 吉野・熊野・高野の名宝」が
最終日だったので、出かける。

行く途中、渋谷から急行に乗ってしまい、
二子多摩川までいってしまうが、
多摩川を見ることができて、心地よかった。

用賀に戻って、美術館に行く途中で、
イタリア料理のタパスタパスを発見し、入る。
ベーコンとタラのクリームパスタを食べる。
大変、おいしい。
イタリアのビストロのような、
力のある味。
上品すぎないところがよい。
イタリア以来、外食のパスタでは、
久しぶりにおいしいと思った。
タパスタパスは、
銀座や下北沢でも行ったことがあるが、
用賀の味は飛び抜けていると思う。
クリームソースのパスタを作ってみたいという、
創作意欲が生まれる。
ピーチティは、一口目はあまりにも完全な桃味で、
びっくりしたが、
慣れると、おいしく感じてくる。

遊歩道を歩いて世田谷美術館。
会場に入ると、巨大な蔵王権現立像が迎えてくれる。
怒っている表情だが、足などがむちむちしていて、
赤ちゃんのよう。かわいくも感じられる。
片足を上げたポーズは、彫刻としても
造形的にバランスをとるのが難しそうだ。
今回は、2階もあわせて使っている大規模な展示だった。
2階にあった役行者の像は、妖しくて魅力的だ。
今まで美術史のなかで取り上げられてこなかった、
山伏系のものを展示しているところが
面白い。

ほんの少し前まで、山伏のように
本当の意味でのアウトサイダーが存在したのだ。
すべての人が戸籍を持っているというのは、
当たり前のようで、実は奇妙なことともいえる。

途中、窓から雪が見えた。
先週、週末に雪が降るというので、
延期して今週にしたのだが、
裏目に出た。
雪のなか帰ることになる。

帰る途中で、遊歩道沿いの骨董屋さんに入る。
倉庫を改造した建物が魅力的。
中央に斜めに吹き抜けがあり、
中世ヨーロッパの田舎の館のよう。

帰って朝まで仕事。

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